小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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■やり手には勝てないお人好し
シェバの乱当時、ダビデ王の軍司令官だった男。ダビデの妹アビガイルの息子ともいわれる。優柔不断で節操のない人物らしく、アブサロムの乱のときにはアブサロムの軍司令官を務めてダビデと対立し、アブサロムの死後に今度は敵だったダビデの軍司令官に迎えられている。
こんな性格だから軍司令官としての能力も疑わしく、シェバの乱に際して、ダビデが3日以内にユダ国民軍を総動員しろと命じたにも関わらず、期限を守れなかった。
そのうえ、かなり間の抜けたところもあった。
前軍司令官のヨアブは、アマサのために降格され、そのために彼を憎んでいたのだが、彼は少しも気付かなかった。
やっとのことで国民軍を集めたアマサがすでにシェバを追跡していたヨアブの軍と合流したときのこと。ヨアブが抜き身の剣を持っていたにもかかわらず、アマサはそれに気付かず、いかにも親しげな様子を示すヨアブに近づいて抱擁したのである。と、その瞬間ヨアブの剣がアマサの下腹を貫き、彼は死んだ。
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