小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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サムエル記 |
アブサロムの乱(6) |
フシャイ |
Hushai|「わたしの兄弟の贈り物」|ヘブライ語 |
■軍略家たちの知恵比べ
イスラエル王ダビデの顧問の1人で、ダビデの親友。王に忠実だっただけでなく、優れた策略家で、ダビデもその能力を高く評価していた。
ダビデの最高顧問だったアヒトフェルがアブサロムの乱に加担すると、その優れた策謀を妨害するための秘密工作員としてアブサロム政権に送り込まれた「王様万歳、王様万歳」などと言葉巧みにおべっかを使って、フシャイはアブサロムに近づいたが、彼の能力はすぐにも発揮された。
ダビデが首都エルサレムを逃れて間もなく、アヒトフェルが1万2千の精鋭でダビデ一行を急襲しようとアブサロムに提案したときのことだ。これは見事な作戦で、ほとんど成功間違いなしのものだったが、フシャイはダビデ軍の勇猛さを誇張した上で、決して急ぐことなく、全イスラエルから兵を召集すべきだと主張したのである。
この意見はダビデのために時間稼ぎをするためのものだったが、フシャイの言葉が巧みだったので、アブサロムの高官たち皆がこれに賛成した。おかげで、ダビデの軍はじっくりと会戦の準備を整えることができたのである。
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