小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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サムエル記 |
ダビデ王国の拡大(4) |
トイ |
Toi|「さすらい」|ヘブライ語 |
■小国ながら生き残る術
紀元前10世紀ころのハマト国の王。外交センスに優れた王だった。
ハマトはアラム人の王国ツォバの北側にあった新ヒッタイト系の王国で、ツォバとは敵対関係にあった。
とはいえ、ハマトの力ではハダドエゼル王のツォバには打ち勝ち難かった。
こんなときにイスラエル王ダビデがツォバ軍を滅ぼしたと聞いたトイは、すぐにもダビデへの接近を開始した。
ダビデがツォバを占領すれば、トイの国とイスラエルは隣国ということになる。
しかも、ダビデのイスラエルはツォバを倒すほどの強国なのだ。
トイは王子ヨラムをダビデのもとに派遣して安否を問わせたうえ、ダビデの戦勝を祝って、銀、金、青銅の品々を贈ったのである。
こうして、ハマトはイスラエルの属国のような存在になったものの、両者の間には対等に近い友好関係が結ばれたといわれる。
ところで、トイがダビデに贈った金属類は鉱物資源に乏しいパレスチナにとってはとても貴重なものだったので、ダビデは戦争で手に入れた金属と一緒にこれを保管したが、これは後にソロモンの神殿を築くときに使われたという。
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