小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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| サムエル記 |
| 王家のもめごと（３） |
| ヨナダブ |
| Jonadab｜「主は恵み深い」｜ヘブライ語 |
■心を持たぬ切れ者
ダビデ王の兄弟シムアの息子で、アムノンの友人。洞察力に優れた驚くほどに賢い男だが、人間として大事なものが欠けていた。
ダビデの長男であるアムノンが異母妹タマルに恋心を抱いたとき、アムノンは病気と偽ってタマルを自分の家に呼び寄せたが、これはすべて友人ヨナダブの入れ知恵だった。
アムノンの行為はどう考えても間違っているはずだが、ヨナダブは自分の計略の見事さだけに興味があり、それが巻き起こす悲劇のことなど考えもしなかった。
この事件から２年後、タマルの兄アブサロムがアムロンに復讐を遂げたときにも、ヨナダブはその洞察力を発揮した。
アブサロムは羊の毛を刈る祝祭の日に王子たち全員をエフライムの地に招き、その席でアムロンを殺した。したがって、他の王子たちは生きていたが、彼らが首都エルサレムに戻らないうちに、王子全員が殺されたという間違った知らせがダビデのもとに届いた。このとき、ヨナダブは現場を見ているわけでもないのに、殺されたのはアムノン１人で、他の王子たちは生きていると断言したのだった。
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