小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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サムエル記 |
アブサロムの乱(2) |
イタイ |
Ittai|「わたしと共に」|ヘブライ語 |
■生きるも死ぬも、王とともに
ダビデ王に仕えたガト人のリーダー。恩に報いる義理堅い人物だった。
王子の1人アブサロムがダビデに反逆したときのこと。イスラエル人の大多数がアブサロムを支持していることを知ったダビデは、すぐにも首都エルサレムにいた家臣全員を連れて逃亡する決心をした。
このときダビデに従った少数の勢力の中に、イタイが率いるガト人の600人も含まれていた。
ガト人はペリシテ人の一派だが、ダビデはかつてペリシテ人のもとにいたことがあり、その関係で多くのガト人がダビデに仕えていた。
しかし、何といってもガト人は外国人であり、イスラエルでは亡命者の身分だったので、ダビデは自分のために彼らが苦しむことになるのを望まなかった。
「昨日来たばかりのあなたを、今日我々と共に放浪者にすることはできない」。
ダビデはこういって、イタイにエルサレムに戻るよう勧めた。
が、イタイは、「生きるも死ぬも、主君、王のおいでになるところが僕(しもべ)のいるべきところです」といい切った。
こうして、ダビデに従ったガト人は、後のアブサロム軍との戦いでも大いに活躍したのだった。
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