小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
|
|
《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
|
| サムエル記 |
| 王家のもめごと（２） |
| タマル |
| Tamar｜「日付」｜ヘブライ語 |
■踏みにじられた「心」
イスラエル王ダビデと妻マアカの娘。とても美しく慎み深い女性だった。
ダビデが卑劣な手段でバト・シェバを妻にした後のことである。異母兄のアムノンから、病気になったので見舞いに来て欲しいという依頼があった。
心の優しい彼女はそれを拒否するはずがなく、アムノンの家に出かけていって彼が作って欲しいというレビボット（「心」という菓子）を作った。
が、アムノンは食べようとせず、側にいた召使いたちを部屋の外に出した上でタマルを捕まえると、自分と寝るように要求したのだ。
彼女は拒否した。彼女は身分の高い女性だったから、性交渉の前に結婚する必要があった。
しかし、アムノンは彼女の言葉を聞かずに彼女を強姦した。しかも、強姦の後では今度は憎しみを表して、彼女を家から追い出した。
タマルは絶望して家に帰った。同じ両親を持つ兄アブサロムがこの事件を知り、２年後にアムノンを殺すことになるが、タマルは事件以来ずっと兄アブサロムの家に身を置くことになった。処女を奪われた上に捨てられた彼女には、もはや結婚することもできなかったからである。
|
|
|