小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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エズラ記・ネヘミヤ記 |
ユダヤ帰還民と神殿の再建(6) |
タテナイ |
Tattenai |
■嫌がらせのつもりだったのに
紀元前6世紀ころに、ペルシア王に任命されてユーフラテス川以西の州を治めていたペルシア人大守の1人。ユダヤ人の神殿再建に反対してユダヤ総督ゼルバベルと敵対したが、妙に律儀な性格だった。
彼はユダヤ人たちが神殿再建工事を再開すると、すぐにやって来てけちをつけた。
「この神殿を建て、その飾りつけを完成せよ、と誰がお前たちに命令したのか」。
こういった後で彼は工事を中止させるためにペルシア王ダレイオスに手紙を書いたが、その内容は神殿工事に反対しているとは思えないほど客観的なものだった。
ユダヤ人たちは、この神殿再建工事はキュロス王によって命じられたものであり、当時のユダの長官だったシェシュバツァルはバビロンに奪われていた祭具類まで返してもらったのだと主張したが、タテナイはこの主張をそのまま手紙に引用し、記録を調べて欲しいと訴えたのである。
このことはバビロンですぐに調査され、それが真実であることが確認された。
この結果、ユダヤ人による神殿再建工事は王の直接の支持を得ることになったのである。 |
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