小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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エステル記 |
ペルシア王妃エステルの物語(5) |
シャアシュガズ |
Shaashgaz|「美を愛する者」|ペルシア語 |
■第二夫人の監督官
ペルシア王クセルクセスの侍従をしていた宦官。ヘガイと同じくハレムの監督だったが、ヘガイとは異なり、少なくとも一度は王と一夜を過ごした女たちが住むハレムを管理した。
ハレムにやって来た女たちは、1年間の美容の期間を経た後、順番に王のところへ出かけた。
自分の順番が来た女がハレムを出て王宮に行くときには、望むものが与えられた。
こうして、女は夕方王のところへ行き、翌朝にはそれまでとは別の、第二の夫人のための居室に戻った。
シャアシュガズは、これらの夫人たちを担当しており、王妃候補としてハレムに入っていたエステルも、自分の順番が来て王のところに行ってからは、彼の管理するハレムに入った。
しかし、エステルの場合は、はっきりと他の女たちとは異なっていた。
彼女は自分の順番が来て王の側へ出向く日にも、ヘガイが勧めたもの以外は何も望まないつつましい性格で、かつ美しく、彼女を見る人すべてに喜ばれる女性だった。
クセルクセス王も彼女に特別な寵愛を与え、彼女を新しい王妃に迎えたのである。 |
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