小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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エステル記 |
ペルシア王妃エステルの物語(4) |
ヘガイ |
Hegai |
■12か月のエステティック
ペルシア王クセルクセスの宮廷に仕えていた良心的な宦官で、王の後宮の監督官の1人。
クセルクセス王が王妃ワシュティを退位させると、王に仕える侍従たちはペルシア中から若く美しい処女を集め、首都スサの宮殿にあるハレムに住まわせ、その中から王の目にかなった者を新しい王妃にしようとした。
新しくハレムに入って来た女たちは、12か月の間、種々の化粧品やマッサージによって美しさを増した後で、王の前に出るという決まりがあった。
この間、彼女たちを管理したのがヘガイだった。
こうして、ヘガイは毎日、王妃候補の多数の女たちと接したが、そんな彼が最も好意を抱いたのがエステルだった。
ヘガイはエステルのために、化粧品が欠けることのないように注意し、ご馳走を与え、7人の優れた侍女を付き添わせ、住む場所もハレムの中で最もよい場所を与えた。
エステルも素直な性格だったので、ヘガイのいうことをよく聞いた。ただ、養父モルデカイに注意されていたので、自分がユダヤ人だということは黙っていた。 |
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