小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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エステル記 |
ペルシア王妃エステルの物語(2) |
クセルクセス |
Xerxes |
■美人の王妃を見てくれ
『エステル記』中で、エステルの夫とされているペルシア王(在位、前485~465年)。決して悪人というわけではないが気分屋で怒りっぽい。エステルの物語の発端も、こんな彼の性格と関係していた。
即位3年目のこと、王は諸州の貴族や大臣を宮廷に招いて180日間も続く酒宴を設けた。
その席でクセルクセスは美しい王妃ワシュティを自慢したくなり、美しく着飾って酒宴に参加するようにと彼女に命じた。
当時のペルシアでは酒宴は男女別々に行われる習慣で、このとき王妃は宮殿の中で女たちのための酒宴を開いていた。
その王妃が男たちの酒宴に招かれるのはいわば王妃の特権だった。
が、彼女は何が気に入らなかったのか、王の命令を拒否してしまった。王は大いに腹を立てた。
彼は彼女に事情を聞くこともせず、側近の大臣たちに相談しただけで、ワシュティを退位させ、二度と国王の前に現れることができないように新しい法律まで作ったのである。
こうして王妃が不在となったために、物語の主人公エステルが新しい王妃として迎え入れられたのである。 |
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