小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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エズラ記・ネヘミヤ記 |
総督ネヘミヤのエルサレム再建(5) |
トビヤ |
Tobiah|「主は善良」|ヘブライ語 |
■利己的でずる賢い地主
紀元前5世紀のエルサレムで、サンバラトと一緒にネヘミヤの城壁工事を妨害した地主階級に属するユダヤ人。
サンバラトが城壁工事をあざ笑うために現場へ出かけると、彼も後からついていって人々を馬鹿にした。
「できたとしても、そんな石垣など狐が登るだけで崩れてしまうだろう」。
その後もトビヤはサンバラトらと行動を共にして城壁工事の妨害工作を続けたが、彼は金持ちでユダの貴族たちとも姻戚関係にあり、その関係を通じてネヘミヤの行動を探る役目をはたした。
ネヘミヤもユダの貴族を無視できず、しばしば会見したが、そのたびに貴族たちはトビヤへの賛辞を述べ、ネヘミヤが何かいうとそれを手紙でトビヤに連絡したのである。トビヤはとにかく自分の利益ばかり考えて、信仰心など持たない男だった。
12年間総督として働いたネヘミヤが一時期エルサレムを留守にしたときには、縁故のある祭司を動かし、神殿の祭司室をまったく個人的に利用してしまった。
帰ってきたネヘミヤはあきれかえって、トビヤの家具類を外に投げ出した。 |
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