小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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ユディト記 |
美女ユディトの活躍(5) |
オジア |
Uzziah|「神はわが力」|ヘブライ語 |
■あと5日耐え抜こう
ユディトが住んでいた、ヨルダン川西岸の都市ベトリアの長老の1人。善良だが気弱な人物だった。
アッシリア軍がイスラエルに侵入したとき、エルサレムの大祭司ヨアキムが抗戦の決意を表明したので、オジアを含むベトリアの長老たちも戦う準備を進めた。
しかし、敵軍のベトリア包囲が34日間も続くと、人々は飲み水にも困り果て、敵と和議を結ばなかったことで長老たちを責め始めた。
このときオジアは人々を説得するためにいった。
「あと5日耐え抜こう。その間にきっと、神なる主は我らを顧みてくださる」。
もしそうならなければ町を敵軍に明け渡すというのである。
だが、この言葉が敬虔なユディトに行動を起こさせた。オジアの言葉は確かに善意から出たものだったが、神を試みるものだったからだ。
ユディトはオジアら長老たちのところに出向くとそのことを指摘して非難し、神への信頼を説いた。
オジアは彼女の言葉に感心し、ユディトとその侍女が敵軍に出かけて秘密の作戦を実行するというのを許可したのである。 |
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