小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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マカバイ記 |
策士ヨナタンの活躍(2) |
アレキサンドロス・バラス |
Alexander Balas|「人々を守る者」|ギリシア語 |
■ご落胤か、偽者か
デメトリオス1世時代の前153年に、突如としてアンティオコス4世の遺児を自称して王位を主張し、パレスチナの港町プトレマイオスを支配したシリア王(在位、前150~145年)。
一説によるとアンティオコス4世に顔が似ていただけだといわれるが、現実にデメトリオス1世を倒して王位に就いてしまった。
バラスとデメトリオス1世との争いは、マカバイの指導者ヨナタンに大きな利益を与えた。
2人の王はユダヤ陣を味方につけるためにヨナタンを優遇し、彼をユダヤの支配者と認め、税金を免除し、土地の支配権を与えたのである。
王となったバラスはプトレマイオスにヨナタンを招き、重臣たちにいった。
「ヨナタンと共に町の中央に出て行って告げ知らせよ。『いかなることに関してもヨナタンをざん言してはならない。また、どんな理由であれ彼を妨害してはならない』と」。
これによって、ヨナタンはシリアの王権と結びつき、ユダヤ人を支配する正当な権力者となったのである。
しかし、バラス自身はその後デメトリオス2世との戦いに敗れて死んでしまった。 |
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