小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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ユディト記 |
美女ユディトの活躍(6) |
ホロフェルネス |
Holofernes|「ずるい」|ギリシア語 |
■あのような女を抱かずに……
『ユディト記』に登場するアッシリア軍総司令官。ネブカドネツァル王の命令を忠実に実行する根っからの軍人だが、美人に目がないのが命取りになった。
イスラエルの都市ベトリアを包囲したアッシリア軍は、水源を奪い取るという作戦でイスラエル人を大いに困らせ、まさに勝利目前の状況だった。
ベトリアに住む美女ユディトが密告者を装ってアッシリア軍を訪れたのはこのようなときだった。
彼女は陣営にいるアッシリア兵すべてが驚くほど美しかったので、ホロフェルネスもすぐに心を奪われた。
しかも、彼女がもたらした情報はアッシリアが戦いを有利に進めるために重要なものだったので、総司令官は彼女を大いにもてなした。
4日目の夜、ホロフェルネスはついに我慢できなくなって宦官バゴアスにいった。
「あのヘブライの女を説き伏せ、ここへ来て一緒に飲み喰いするようにさせよ。あのような女を抱かずにほうっておくのは我々の恥だ」。
こうしてユディトを自分の天幕に誘ったホロフェルネスは、ユディトの策略で、首を切られることになったのである。 |
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