小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
|
《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
|
マカバイ記 |
マカバイの反乱(12) |
アルキモス |
Alcimus|「強者、勇者」|ギリシア語 |
■信者を殺す大祭司
シリア王デメトリオス1世によりエルサレムの大祭司に任命されたギリシア主義のユダヤ人。権力のためには同胞さえ虐殺する無節操な人物。
祭司の家系であるアロン家の出身で、もともと大祭司職を狙っていた彼は、即位したばかりのデメトリオス1世にいった。
「王の友人たちを皆殺しにし、わたしたちの地からわたしたちを追い払ったのは、実にユダとその兄弟たちです。ぜひとも、王が信頼しておられる人をお送りください、彼らが行った破壊行為の一切をその人に視察させ、彼らを全員処罰してください」。
そこで王はアルキモスを大祭司に任命し、将軍バキデスとともにエルサレムに派遣した。
反乱軍マカバイ一党はこの大祭司を相手にしなかったが、アルキモスがアロンの家系に属することで信頼を寄せるユダヤ人も多かった。
ところが、アルキモスは彼らをだまして信頼させたうえで、とくに律法に忠実な集団の人々60人を捕まえ、1日のうちに全員殺してしまった。
このため、エルサレムの人々はみなアルキモスに敵意を燃やしたのである。 |
|
|