小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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マカバイ記 |
ユダヤに迫るヘレニズムの波(8) |
エレアザル |
Eleazar|「神は助けた」|ヘブライ語 |
■高潔の人
紀元前2世紀のエルサレム随一の律法学者。高齢だったが、周囲の堕落した風習に最後まで抵抗した。
当時のエルサレムは、メネラオスが大祭司となってから一段とヘレニズム化が進んだが、さらなるヘレニズム化を望むシリア王アンティオコス4世は、やがて人々にユダヤの神を捨ててギリシアの神々を礼拝することを強要し始めた。
変化は食習慣にもおよび、人々は律法が禁じている動物の内臓を食べることも強要された。
律法学者エレアザルは当然このような命令を拒否していたが、あるとき王の役人がやってきて彼を人々の前に引き出し、無理矢理に禁じられた内臓を食べさせようとした。
役人たちは彼が立派な人物であることを知っていたので、彼を助けるため、とにかく食べる振りをしてくれれば実際には食べてもよい清い肉を与えるからと申し出た。
が、エレアザルは拒否した。
「我々の歳になって、嘘をつくのはふさわしいことではない」。
こうして、エレアザルは自分から責め道具の方へ歩み寄り、むち打ちの刑で殺された。 |
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