小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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マカバイ記 |
ユダヤに迫るヘレニズムの波(3) |
シモン |
Simon|「神は聞いた」|ヘブライ語 |
■神殿には金があふれている
紀元前2世紀のエルサレム神殿の総務長。悪賢く執拗な人物だった。
彼はユダヤのヘレニズム化を容認する立場で、大祭司オニア3世と対立したが、形勢不利になるとフェニキア総督アポロニオスにあることを密告した。
「エルサレムの宝庫には莫大な金があふれています。しかも、いけにえのために使われている様子はないので、これを王の権限下に置くことが可能です」。
アポロニオスがこれをシリア王セレウコス4世に伝えたので、王は宰相ヘリオドロスをエルサレムに派遣し、宝庫の金を持ち出そうとした。
この試みはヘリオドロスが神の兵に襲われるという奇跡によってくじかれたが、シモンはあきらめず、今度はオニアの悪口をいい始めた。
「ヘリオドロスを襲い、諸悪の元になったのは彼だ」。
さらにシモンは腹心の1人に命じてオニアを暗殺しようとした。
このためにエルサレムでは2つの勢力の間に戦いが起こりそうにさえなった。
しかし、オニアは戦いを好まなかったのでシリア王のところに出かけて行って、平和裡に事態を収拾しようとしたのだった。 |
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