小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
販売開始しました。 |
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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イオの末裔
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆（鬼塚サヤ）の孫として生まれた鬼塚宏樹（主人公＝私）は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のＫ市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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仏生寺弥助虎正（ぶっしょうじやすけとらまさ）
| 練兵館門人 |
| 神道無念流、仏生寺流 |
| 天保元年（1830）～慶応三年（1867） |
| 練兵館を開いた斉藤弥九郎が仏生寺村から風呂番として呼び寄せた百姓の倅である。剣の腕はまさに天才で、風呂番には惜しいので塾生にしたところが、１７才で免許皆伝を得てしまった。人々からは練兵館の閻魔鬼神と恐れられた。だが、いかんせん百姓の倅で、学がなさすぎたのでついに塾頭にはなれなかった。 |
■ひょんなことから剣豪への道が開ける
仏生寺弥助というがもともとは姓はなかった。越中は仏生寺村の百姓の倅で、後にいっぱしの剣士になってから、出身地を姓にしたのである。
幕末の江戸で三大道場のひとつとされた練兵館は越中出身の斉藤弥九郎によって開かれた。この弥九郎が故郷から風呂番として呼び寄せたのが弥助だった。
弥九郎にしてみれば、もとより弥助に剣を学ばせる気などなかったのは当然だ。
ところが、である。弥助のほうは道場から竹刀の音がするたびに窓にしがみついて観戦している。子供ながらに剣術の魅力に取り付かれていたのだ。
「どうだ、弥助、おまえもやってみるか」
その剣術好きに気づいた弥九郎は、物は試しと弥助を道場に呼び寄せ、竹刀を持たせてみた。
驚いた。荒削りだが、窓から見ていただけなのに、すでに剣士の動きになっているのだ。しかも、熱心で、飲み込みが早く、教えるとすぐ上達した。
これほど才のある男を風呂番にしておくのは惜しいので弥九郎はすぐにも弥助を塾生に引き上げた。すると、１７才で早くも免許皆伝を得てしまった。まったく天才的な剣士だったのである。
だが、弥助には重大な欠点が合った。学問が嫌いなのである。
「これからの時代は剣だけでは駄目だ」
弥九郎は繰り返し強調したが、無駄だった。まともに文字さえかけないのだ。
こんなわけで、剣士としては天才だったにもかかわらず、弥助はついに練兵館の塾頭にはなれなかったのである。
■道場破りを恐怖させた大上段の一点張り
仏生寺弥助の剣がいかなるものだったか、まるで目に浮かぶように生き生きと伝えている逸話がある。
逸話の舞台は練兵館ともいわれるし、弥九郎の三男・歓之助が師範を勤めていた肥後大村藩のことだともいう。
あるとき、とにかくとんでもなく強い剣士が道場破りにやってきた。当時中国随一の剣士だった宇野金太郎だとも、大石進の門弟・斉藤精一郎だともいわれる。
とにかくこの剣士のためにそのとき道場にいた門人たちすべてがたたき伏せられてしまった。そこに弥助がやってきた。
門人の訴えを聞いた弥助はすぐにも支度して相手の前に進み出た。
「練兵館の末輩、仏生寺弥助と申します。十本勝負、よろしいですか」
「よろしい」と相手がいった。
弥助はすぐに大上段に構えた。
相手は正眼、と思う間もなく「お面！」と、強烈な位置だが相手の面を打った。相手の体がぐらりと傾くほどの強打である。
ところが、相手が体勢を整えるよりも早く、弥助は早くも大上段に構えている。
「二本目、参ります」。いうが早いか「お面！」。またしても強烈な一打が相手の面を捉えた。
さすがの道場破りも竹刀を払うこともかわすこともできず、ただただ慌てている。
と、早くも「三本目、参ります」と大上段に構えた弥助がいい、すぐにも「お面！」。
こうやって弥助は大上段から十数本も続けてお面を取り続け、道場破りを降参させたというのである。
ところで、練兵館といえば桂小五郎が塾頭を務めたほどで、長州藩と関係が深かった。慶応三年、この長州藩が外国艦隊と戦争をした。弥助も練兵館勇士としてこれを応援に出かけたが、引き上げ途中に京都で暗殺されてしまった。
百姓上がりではあるが、弥助もまた幕末を生きた剣士だったのである。 |
| 新撰組と剣豪の話 目次 |
新撰組隊士
新撰組と時代背景
近藤勇
土方歳三
沖田総司
永倉新八
斎藤一
原田左之助
藤堂平助
島田魁
林信太郎
山野八十八
大石鍬次郎
尾形俊太郎
山南敬助
山崎烝
芹沢鴨
新見錦
平山五郎
武田観柳斎
谷三十郎
伊東甲子太郎
篠原泰之助
志士たち
坂本龍馬
中岡慎太郎
岡田以蔵
桂小五郎
河上彦斎
西郷隆盛
大久保利通
中村半次郎
剣豪
吉岡直綱
上泉伊勢守信綱
念阿弥慈音
斎藤歓之助
逸見宗助
小野忠常
加藤久
仏生寺弥助虎正
荒木又右衛門
堀部安兵衛
佐々木小次郎
高柳又四郎
千葉周作
柳生十兵衛
柳生兵庫助
宮本武蔵
大石進
半沢成恒
小野忠明
古藤田俊直
樋口定次
師岡一羽
辻月丹
斎藤弥九郎
東郷重位 |
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