小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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福音書 |
洗礼者ヨハネの物語(2) |
ザカリア |
Zechariah|「ヤハウェの覚えた」|ヘブライ語 |
■天使ガブリエル、出現す
洗礼者ヨハネの父。ヘロデ大王の時代のエルサレムの祭司で、神の前に正しく非のうちどころがなかったが、妻エリザベトとの間には子どもがなく、2人ともすでに年老いていた。
そんな彼がエルサレム神殿の聖所で香を焚いていたときのこと。香壇の右に天使が現れていった。
「恐れることはない。ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリザベトは男の子を産む。その子をヨハネと名付けなさい」。
しかし、年老いたザカリアには信じられなかった。
すると天使はいった。
「わたしはガブリエル、神の前に立つ者。あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされたのである。あなたは口が利けなくなり、この事の起こる日まで話すことができなくなる。時が来れば実現するわたしの言葉を信じなかったからである」。
この言葉のとおりザカリアは口が利けなくなり、妻は本当に妊娠した。
やがて月が満ちて男の子が生まれ、その子にヨハネと名付けたとき、ザカリアは再び口が利けるようになり、神を賛美し始めた。 |
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