小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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福音書 |
十二使徒たち(1) |
ペトロ |
Peter|「岩」|ギリシア語 |
■人間を取る漁師
イエスの弟子、十二使徒のリーダー。ガリラヤ湖の漁師だったが、「人間をとる漁師にしよう」と誘われて、最初にイエスの弟子となった。
もとはシモンと呼ばれていた。情熱的で誠実だが、人間的な失敗も多かった。
イエスは最後の日の晩餐の席でペトロにいった。
「あなたは今夜、鶏が二度鳴く前に、三度わたしのことを知らないと言うだろう」。
ペトロは力を込めて言った。
「たとえ死なねばならなくなっても、あなたのことを知らないなどとは決して申しません」。
その夜、イエスが逮捕されて大祭司の邸宅に連行されると、ペトロは人々にまぎれて中庭に忍び込んだ。
と、邸宅の女中がペトロを指してイエスの仲間だと言い始めた。
彼は慌てて言った。
「あなたが何のことを言っているのか、わたしには分からない」。
それでも女中が繰り返すと、彼はもう一度否定した。
やがて、他の人々もペトロがイエスの仲間だと騒ぎ始めた。
そこでペトロはまた言った。
「そんな人は知らない」。
しかし、その後ペトロは大いに悔い、イエスの死後は原始キリスト教会の指導者として活躍した。 |
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