小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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使徒言行録 |
初期キリスト教団の活動(1) |
アンナス |
Annas|「恵み深い」|ヘブライ語 |
■イエス・キリストの名によって
イエスの時代の最高法院の影の最高実力者。
紀元6年から15年まで大祭司を務め、以降は一族の中から数多くの大祭司を輩出し、大祭司一族の名門として力を振るった。
イエス処刑時の大祭司カイアファもアンナスの娘婿だったが、貴族的で保守的な一族は、イエスの処刑後にはその弟子たちと対立した。
あるとき、アンナス一派の者がペトロとヨハネを捕らえ、最高法院を召集した。
アンナスら大祭司一族が中心となって2人を尋問した。
「お前たちは何の権威によって、だれの名によってああいうことをしたのか」。
この頃、ペトロはイエスと同じように奇跡によって病を治していたが、アンナスらはこれを問題にしたのである。
ペトロは堂々とイエス・キリストの名によってそうするのだと答えた。
アンナスらは腹が立ったが、実際に足を癒された人がすぐ側にいたので何も言い返せなかった。
しかたなく、アンナスらは、今後はイエスの名によって語ってはいけないと脅してペトロとヨハネを釈放した。
ペトロもヨハネも民衆に人気があったので、どう処罰すべきかわからなかったのである。 |
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