小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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福音書 |
イエスの伝道と奇跡(6) |
マリア |
Mary|「神の贈り物」|ヘブライ語 |
■高価な香油を足に塗る
ベタニアに住むイエスの知人ラザロの姉妹で、マルタの妹。
精神的、霊的な満足を求める理想的な女性で、イエスをもてなすにあたっても、姉のマルタは物質的なことばかり気にかけいつも忙しく働いたのに、マリアはただイエスの話に耳を傾けた。
イエスの受難物語でもマリアは重要な働きをした。
すでに彼自身の身に危険が迫っていたころにもイエスはラザロの家を訪れたことがあったが、そのときマリアは姉が気ぜわしく給仕をしている食事の席で、突然、純粋で非常に高価なナルドの香油を器に入れて来て、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。
イエスの弟子の1人イスカリオテのユダがいった。
「なぜ、この香油を300デナリオンで売って、貧しい人々に施さなかったのか」。
するとイエスはいった。
「この人のするままにさせておきなさい。わたしの葬りの日のために、それを取って置いたのだから。貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるが、わたしはいつも一緒にいるわけではない」。
マリアはイエスの受難を予感し、彼に油を塗ったのだった。 |
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