小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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使徒言行録 |
初期キリスト教団の活動(7) |
シモン |
Simon|「聞いている」|ヘブライ語 |
■奇跡の能力を望んだ魔術師
サマリアに住んでいた魔術師。
使徒たちの奇跡の能力を金で買おうとした愚か者である。
執事ステファノが殉教して間もないころのこと。
執事フィリポはサマリアで宣教を行い、町の人々を改宗させた。
人々が改宗すると、エルサレムから使徒ペトロとヨハネが来て、人々の上に手を置いて聖霊を受けさせた。
魔術師シモンはこの光景を見て驚いた。
彼はもともと魔術を使ってサマリアの人々をたぶらかしていたが、フィリポが奇跡で病人を癒すのを見て、自分もその能力を手に入れたいと思って改宗していたのである。
ペトロとヨハネの目新しい能力を見るや、シモンは金を持って来ていった。
「わたしが手を置けば、だれでも聖霊が受けられるように、わたしにもその力を授けてください」。
ペトロは怒った。
「この金は、お前と一緒に滅びてしまうがよい。神の賜物を金で手に入れられると思っているからだ。お前はこのことに何のかかわりもなければ、権利もない」。
こういわれてシモンは恐怖し、今度は心から改宗したのである。 |
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