小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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福音書 |
十二使徒たち(8) |
トマス |
Thomas|「双子」|アラム語 |
■疑い深き男
イエスの弟子、十二使徒の1人。思ったことを隠せない正直者で、見たものしか信じられない愚直なところがあった。
イエスの復活も信じることができず、〈疑い深きトマス〉といわれる。
弟子たちとの最後の晩餐の席で、イエスが自らの死を予言して父の家に行くといったときは、他の使徒たちがわかったような顔をしている中で、トマスだけは正直に疑問を呈した。
「主よ、どこへ行かれるのか分かりません。どうして、その道を知ることができるでしょうか」。
処刑されて墓に埋葬されたイエスは3日目に復活して弟子たちの前に姿を現したが、その場にいなかったトマスはいった。
「あの方の手に釘の跡を見、この手を槍で突き刺されたわき腹に入れてみなければ、わたしは決して信じない」
すると、一週間後イエスが現れて彼にいった。
「あなたの指をここに当てて、わたしの手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい」。
さすがのトマスも、もはや疑うことはできなかった。 |
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