小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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福音書 |
イエスの死と復活(2) |
カイアファ |
Caiaphas |
■お前はメシアなのか
ユダヤの大祭司(在職18~36年)でイエス殺害計画の首謀者。大祭司はユダヤ最高法院の議長でもあり、イエスの裁判も指揮した。
この裁判はイエスを死刑にするためのものだった。
過越祭の夜に逮捕されたイエスは大祭司カイアファの大邸宅に連行されたが、そこにはすでにユダヤ最高法院の全議員がイエスの裁判を行うために待ちかまえていた。
こうして裁判が開かれ、証言者が呼ばれ、イエスに関する不利な偽証が次々と出されたが、証言者たちの意見は少しも一致せず、また確かな証拠もなかった。
しかし、カイアファはそんな偽証についてイエスに弁明を求めるのだった。
イエスが黙っていると、「お前はメシア(救世主)なのか」とカイアファは尋ねた。
「そうです」とイエスは答えた。
この言葉が人々の怒りをさらにかき立てた。
「これでもまだ証人が必要だろうか。諸君は冒涜の言葉を聞いた。どう考えるか」。
議員たちは死刑にすべきだと決議した。
イエスに唾を吐きつけ、殴る者もいた。
こんな裁判の後、イエスはローマ帝国ユダヤ総督ピラトに引き渡された。 |
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