小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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福音書 |
イエスの死と復活(4) |
シモン |
Simon|「聞いている」|ヘブライ語 |
■イエスの磔刑
まったく偶然にイエスの十字架をかつがされてしまった人物。
当時、十字架刑に処せられる者は自分で十字架の横木を刑場まで背負って行くという決まりがあった。
十字架の柱の方は最初から刑場に建てられていた。
しかし、十字架刑の前にイエスは鞭打ちによって痛めつけられたうえ、総督官邸のローマ兵たちにひどく侮辱されたので完全に疲れきってしまい、重い横木を兵隊の足どりに合わせて運ぶことができなかった。
このとき偶然にその場を通りかかったのが、北アフリカの地中海沿いにある町からエルサレムに来ていたシモンというユダヤ人で、イエスの運ぶべき十字架の横木をかつぐ羽目になった。
こうして、シモンはゴルゴダ(「されこうべの場所」という意味)という丘まで横木を運び、イエスはそこで十字架に掛けられた。
これを見た人々は口々にイエスをののしった。
「神殿を打ち倒し、三日で建てる者、神の子なら、自分を救って見ろ」。
イエスは「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」と叫んだ。
それからまた大声で叫んで息絶えた。 |
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