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            | 小説 イオの末裔
 〔Kindle版〕
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            | 《内容》 教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。
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    | 列王記・歴代誌 |  
    | クーデター政権(2) |  
    | ジムリ |  
    | Zimri|「歌手」|ヘブライ語 |  
        
          
            | ■7日天下 
 イスラエル第5代国王(在位、前882年)。わずか7日間だけの王である。
 ジムリはもともと第4代国王エラの家臣で戦車隊半分の長だった。エラが王位に就いて2年後に都ティルツァの宮廷長の家で酒に酔っているところを襲って殺し、王位を奪ったのである。
 エラの父バシャがそうしたように、王となったジムリはエラの親族や友人たちをことごとく殺し、彼の家を滅ぼし尽くした。
 しかし、ジムリのクーデターはまったく彼の身勝手から出たものらしく、北王国の兵士たちは少しもジムリを支持していなかった。
 ジムリが王になったとき、兵士たちはペリシテ人との戦いに赴いていたが、クーデターを知った兵士たちはすぐにもその場所で軍の司令官オムリをイスラエルの王としたのである。
 オムリはさっそく兵士を率いてジムリのいる都ティルツァに向かい、町を占領した。
 ジムリは王宮の城郭に隠れたが、もはや味方が勝ち目がないのを覚ると、王宮に火を放って自殺したのだった。
 こうして、ジムリはたった7日間で王位を失い、オムリが第6代国王となり、12年間イスラエルを支配したのである。
 
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