小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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列王記・歴代誌 |
王国の衰退と預言者たちの活躍(9) |
ゲハジ |
Gehazi|「幻の谷」|ヘブライ語 |
■報酬を求めた罰
紀元前9世紀ころにイスラエル王国で活躍した預言者エリシャの従者。働き者だったが、愚かだった。
ヨラム王の時代、エリシャはしばしば、ある裕福な夫人の家で食事の世話を受けた。どうにかして礼をしたいというエリシャにゲハジはいった。
「彼女には子供がなく、夫は年を取っています」。
そこでエリシャは夫人を呼び、彼女に子供が生まれると告げた。すると、預言どおり彼女は子供を得た。
が、その子は大きくなってから突然死んでしまった。
母は嘆き、こんなことなら子供などいらなかったと訴えた。
エリシャは従者ゲハジに杖をわたし、これを死んだ子供の顔の上に置けと命じた。
ゲハジは1人で出かけていってそのとおりにしたが、子供は生き返らなかった。
エリシャがやってきて神に祈ると、子供は生き返った。
このように、ゲハジは特別な能力を持たなかったが、エリシャのために忠実に働いた。
ところが、エリシャがアラム王国の軍司令官ナアマンを助けたとき、ゲハジは密かにナアマンに報酬を要求してしまった。このために、ゲハジは重い皮膚病に襲われ、エリシャのもとを去った。
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