小説
イオの末裔
〔Kindle版〕
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《内容》
教団拡大のために凶悪な犯罪もいとわない《鬼神真教》の教祖・サヤ婆(鬼塚サヤ)の孫として生まれた鬼塚宏樹(主人公=私)は鬼塚一族の残酷な行為を嫌って一族の家から逃亡し、裏切り者として追われる身になる。その恐怖から彼は各地を転々として暮らすしかない。やがて彼は大都市のK市である女に出会い、一時的に幸福な暮らしを手に入れる。だが、そんなある日、大都市の町中でサヤ婆を狂信する磯崎夫妻の姿を見つける。そのときから、彼の恐怖の一日が始まる。恐るべき鬼塚一族の人々が次々と彼の行く手に出現する。…、そして、彼の逃亡がまた始まる。はたして、彼は逃げ切れるのか。鬼塚一族の魔の手を逃れ、自由な暮らしを手に入れられるのか。 |
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列王記・歴代誌 |
悪妃アタルヤの反乱(6) |
ゼカルヤ |
Zechariah|「神は覚えておられた」|ヘブライ語 |
■神がご覧だ
ヨアシュ王時代のエルサレムの祭司長ヨヤダの息子。偉大な信仰者だったヨヤダの死後、ヨアシュ王をはじめユダ王国の人々の多くが異教の神々を崇拝し始めたため、この時代には次々と預言者が登場して、本来のイスラエルの神に帰るように人々に警告を発した。ゼカルヤもそんな預言者の1人だった。
あるとき、神の霊に捕らえられた彼は、人々の前に出て語った。
「神はこう言われる。『なぜあなたたちは主の戒めを破るのか。あなたたちは栄えない。あなたたちが主を捨てたから、主もあなたたちを捨てる』」。
しかし、人々も王も彼の言葉を聞かなかった。それどころか、ヨアシュ王は命令を発し、ゼカルヤを捕らえると石で打ち殺させたのである。
ヨアシュ王はかつてエルサレムの神殿においてヨヤダに救われたが、まさにその神殿の前庭で、ヨヤダの子であるゼカルヤを殺したのだった。ゼカルヤも相当に無念だったに違いない。
「主がこれを御覧になり、責任を追求してくれますように」と、まるで王を呪うような言葉を残して死んだのである。 |
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